疾患について

2017.12.27

今年の手根管症候群の手術件数について

今年もあとわずかとなりました。今年1年に当院で鏡視下手根管解放術行った件数は154件でした。過年度の結果も含めよく再評価を行い、より良い結果が得られるように工夫したいと思います。

2017.12.20

重度の手根管症候群の術後回復

手の痺れを主体とする手根管症候群の中で、術前の正中神経伝導速度の末梢潜時が測定不可能なものがあり、その多くでは、親指の付け根のいわゆる母指球筋の萎縮が顕著に見られます。このレベルの手根管症候群は、手術の対象となります。当院のデータでは、術前の末梢潜時測定不能例のうち術後2ヶ月目に測定が可能となったものの割合は、41.8%(36/86),6ヶ月目までに測定が可能となったものの割合は、54.7%(47/86)でした。測定が可能となるということは、母指の付け根の筋肉が回復し、動気がよくなったことになりますので、ものをつまむ動作が改善してくることになります。

2017.10.31

手のしびれと手根管症候群

手のしびれの原因となる手根管症候群ですが、日常診療でこの疾患の診断を受けられない方がしばしば見受けられます。ご自身での判断材料とするため、手根管症候群に見られる手のしびれの特徴を述べたいと思います。科学的、統計学的な解析は行っていませんのでご了承ください。
1)手指に限るしびれ、2)早朝や深夜に強いしびれ、3)小指はしびれない、4)握っている・手指を使っているっているとしびれが増す、5)両手指のしびれ、6)首を反らしても手や腕の痛みしびれが増さない、7)財布の小銭が取り出しにくい、
以上のうち、3項目以上が該当する場合、手根管症候群に詳しい医師に受診することをお勧めします。

2017.09.13

関節リウマチとエコー

関節リウマチは、多数の関節が腫れて痛み、年数が経つと関節の骨の破壊をきたすようになります。現在では、発症の初期に診断をつけ、骨が壊れる前にリウマチを薬で抑えるという考えが主流です。初期のリウマチでは、血液検査異常のほかは、関節の腫れ、場合によっては腫れが少なく痛みだけという場合もあります。リウマチによる関節の腫れを早期に見つける方法としては、MRI検査がありますが、検査の時間と費用がかかります。
エコー検査は近年、簡易で有効な方法として広まってきています。検査では、レントゲンでは判断しにくい滑膜という関節の袋の腫れを映し出せるとともに、パワードップラーという方法で、滑膜の血液の流れの増加を見つけることができます。

手関節のエコー像  関節滑膜の血流増加と腱鞘の水腫

 

 

2017.07.28

手根管症候群と夜間痛、早朝のしびれについて

当院で手根管症候群の手術を受けられた患者様で夜間痛や早朝のつらいしびれのあった方の数を調査しました。結果、夜間痛や早朝のしびれあり256(55%)、なし48(10%)、記載なし162(35%)でした。
術後、夜間痛は早々に軽快していました。夜間痛や早朝のしびれ、時に夜間痛のある手根管症候群は、手術すべきと考えています。

2017.05.23

安土城址に行ってきました。

安土城は、1576年に天下統一が見えてきた織田信長が、琵琶湖の東岸に築城した城です。
安土山という小高い丘に気づかれた平山城で、石垣がふんだんに用いられています。
現在、皆様が観光で見る城の多くは石垣と天守閣がありますが、この原形を作ったもが織田信長です。戦国を生き残った大名は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の家来となったわけで、築城に関しては少なからずこの城が手本となっています。壮大な天守閣が初めて建てられたのも安土城が最初といってよいと思います。現在、城跡は発掘整備が進み、見事な石垣を見ることができますが、建造物は築城後わずか6年で焼失してしまいました。このため、5層7階と伝えられている天守閣の姿は正確にわかっていません。天守閣の図面と思われるものが発見されており、 推定復元図が、研究者により発表されています。その1つが、城跡近くの安土駅前に展示されています(写真)。見事に組まれた石垣は、穴太衆と呼ばれる石垣の技術者集団によりくまれたと考えれています。

 

2017.01.20

昨年の手根管症候群の手術数

昨年の手根管症候群の手術数は132件でした。開院後380件程度です。治療結果を分析して、診療の向上に役立てたいと考えています。現在解析中ですが、手根管症候群とばね指の合併は結構多い。手根管症候群が両側性で起こっている人は、むくみ等の体質の影響が考えられること、片手の場合は、使い過ぎと関連が疑われること。これらのことに注目してみたいと考えています。

2016.12.19

小田原城の総構えを見てきました

10月末に小田原城の総構えを見てきました。「総構え」いかなるものかご存じで無い方が多いと思います。城の総構えとは、城の周囲にある城下町や集落といった住民のすむエリア(町)を囲むように作られた堀です。したがって、総構えの規模は大きく、どの城にもあるものではありません。こうした構造物を持った城は、大大名の本拠地の城だけです。総構えがある城を例として挙げると、江戸城、大坂城、名古屋城、姫路城などです。総構えのある城は、籠城するのに有利で、大坂冬の陣でも総構えのあった大坂城を徳川家康は攻め落とすことができず。一度、和議を結び、総構え、三の丸、二の丸の堀を埋めたのち、夏の陣を起こし、落城させた話は有名と思います。小田原城の総構えも、豊臣秀吉の小田原攻めに備え作られました。そして、小田原攻めでは、城は落城したというより、開城(降伏)したというのが現実です。現在も、残る総構えですが、石垣はなく地面を掘って水のない空堀とし、その土で土手すなわち土塁を作ったといった感じです。簡単そうですが、実際は、堀は深く、攻めるのが容易ではないことがわかります。写真をみて深さを感じていただければと思います。

2016.12.14

手根管症候群とばね指

当院で手術を行った手根管症候群の患者様のうち、現在調査できている初期108人中、38人の患者様がばね指の診断で、注射または手術を受けていました。割合は35.2%でした。ここには腱鞘炎の診断で手術や注射を受けた人は入っていません。また、腱鞘炎であっても特別な処置を行っていなかった人の数も入っていません。このことから、手根管症候群の患者様では、ある程度ばね指または腱鞘炎が合併していると判断できました。引き続き、調査継続する予定です。

2016.11.08

手根管症候群の術後回復と痛み

手のしびれの原因の一つである手根管症候群に対して、当院では鏡視下手根管開放術を行っています。本疾患では、正中神経が手根管と呼ばれる手掌のトンネルの中で圧迫されて起こります。圧迫が起こると正中神経の能力が低下して神経の電気刺激を伝える速度が低下します。例えれば、携帯電話やインターネットの通信速度が落ちることと同じです。この電気刺激を伝える速さを測定する機械が、神経筋刺激装置です。当院では、術前と術後に計測しており、ほぼ全例(98.5%)で数値の改善が見られています。。手術前の症状で、しびれの改善は、術前の神経障害の少ない人ほど早く改善する傾向があります。夜間や早朝に生じる強い痛みやしびれ(いわゆる夜間痛)は、通常手術当日の夜から改善しています。一方の術後に生じる創部痛(切ったところの痛み)ですが、個人差あるものの3-6カ月くらいの間に軽快していきます。とはいうものの痛みを耐えて待つのがつらい人もいます。この場合、手掌痛と呼ばれるものに対しては低出力レーザーの照射や手根管内へのステロイド注射により症状が改善が見られます。また、時に生じる切開創の痛みには、ステロイドのテープを貼ることが有効です。

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